最近では、どこの国でも昔ながらの民族衣装を着る人は少なくなり、動きやすいという理由で洋服で過ごすのが一般的になりました。
しかし民族衣装は、その国の伝統を知り、その国の風土を感じられる大切なものです。
せっかく観光旅行で外国を訪れるのだから、もしその国の民族衣装を着て観光出来たら、もっと楽しい旅になりそうですよね。
日本の民族衣装は時代と共に変化してきましたが、現代にまで引き継がれて来た「着物」であり「和服」です。
日本を代表する観光スポットの京都は、平安時代から明治維新までの長きに渡って都であった場所です。
大都市となった現代でも世界遺産「古都京都の文化財」の構成要素が市街地のあちこちに存在するという、日本でも珍しい都市です。
第二次世界大戦時に空襲を受けなかったため、平安時代からの歴史的建造物等が残された、日本人の心の故郷とも言える街です。
雅や侘び寂びといった異なる風情が混在し、日本の文化の多彩な特徴を色濃く残している街が京都と言えます。
そんな京都は、日本の民族衣装である着物が最も似合う街ではないでしょうか。
歴史的な街並みに歴史を刻んだ着物がとても似合います。
なので、京都の観光スポットを巡る際には、着物を着て散策されるのがお勧めです。
最近では日本人も着物を着る機会は非常に少なくなっていますが、京都を訪れると若い女性は着物を着てみたいと感じる人が多いです。
そんな気持ちを起こさせるのが京都なのです。
京都の中でも最も観光客が多い清水から祇園にかけての東山界隈や、西の嵐山・嵯峨野界隈にはレンタル着物店が多数あり、気軽に着物や和装小物をレンタルする事が出来、こうした観光客が着物姿で観光スポットを楽しむ事を手助けしています。
着物は自分で着るのが難しいので、日本人でも着物を着る人は減ってきています。
しかし、レンタル着物店では、手ぶらで来るだけでお店のスタッフが着付けてくれますし、着物に必要な小物もレンタル出来ます。
この手軽さが、レンタル着物で京都を散策する方が増えている理由です。
着付け以外にも、着物に合う髪型等にセットして貰う事も出来、至れり尽くせりで観光客をサポートしてくれる点もありがたいポイントです。
着物を初めて着られると、着物の裾が足に纏わりつく感じで少し歩きにくいかも知れません。
更に履物が靴とは違って脱げやすく歩きにくいです。
洋服より動きに制限が出るのを実感されると思います。
これが着物を自分で着るのが難しいのと共に、日本人が着物を着る機会が極端に減った理由です。
しかし歴史や文化、伝統を感じられる着物を着て、ゆっくり観光スポットを巡る事は、きっとあなたの京都旅行をより楽しいものにしてくれるでしょう。
着物には、いくつかの注意点があります。
その一つは、袖がある事で飲食時に注意が必要な点です。
袖が食べ物に当たったり、着物が汚れたり、コップ等を袖に引っ掛けて倒してしまう事もあります。
着付けて貰った時に、着物を着た際の上半身の所作の注意点をお店の方に教えて貰いましょう。
もう一つは、着物がはだけない様に締める帯が窮屈に感じる点です。
着付けて貰った時にはそれほどでもなくても、慣れないのでどうしても時間と共に窮屈さを感じる事が多いです。
もちろん、着付ける方はそれを考えて緩めに帯を締めてくれます。
それでも、洋服を着ている時と同じボリュームの食事をすると、お腹が苦しくなるかもしれません。
着物の時は、着物を汚さない事だけでなく、食べる量も気をつけて下さいね。
京料理のミニ懐石料理なら、そんな着物姿で食事しても量が多くないので安心ですよ。
着物を着る際は注意点を覚えておいて、京都の美と食をたくさん楽しんで下さいね。